補聴器の指向性機能について

2017/10/20
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今回は補聴器の指向性機能について解説していきます。実際には音の処理が複雑になっていて、各メーカーやクラスで異なりますので、基本的な機能を説明していきます。

外に飛び出している耳の部分を正式には耳介と言い、音を集める機能や形状や窪み、溝によって音が出ている方向をわかりやすくする機能があります。わかやすいのが前方と後方の音で、後方の音は耳介によってさえぎられるので、音が小さくなって鼓膜に届きます。また、耳が左右についている事により、音が鼓膜に届くまでの時間や大きさが僅かですが差が出て来ます。人間の脳はこの僅かの大きさ、時間差を認知して、音が出る方向を把握します。片耳難聴の方はこの時間差を認知しにくい為、音の方向がわかりにくいのです。

補聴器の指向性機能も同様で、片耳2つ、両耳で4つのマイクを利用して入力する音の時間差や大きさで音の方向を判断しています。ミドルクラス以上だと左右の補聴器相互で通信する事により、聞こえを最適化している機種もあります。

感音難聴の状態が進行すると、快適に聞こえる範囲が狭くなってきます。健聴の方は快適に聞こえる範囲がおよそ20デシベル位から90デシベル位になります。これが高度難聴の状態だと個人差がありますが、80デシベルから90デシベル位となり高度難聴の方は大きな音のみ聞こえる状態です。補聴器を装用すると絶えず80デシベル~90デシベル位の大きな音を聞いている状態になり、装用者の非常に狭い快適に聞こえる範囲に、様々な音が入ってくる状態になります。この状態で騒がしい所に行けば、音が沢山入ってしまう為、聞き取る事が困難になってしまいます。その為に不要な音はなるべく大きくせずに必要な声や音を届ける事が必要になります。

人は基本的に相手の正面で顔を見ながら会話します。指向性機能がある補聴器は周囲の音環境を把握して、周囲が騒がしくなってくると徐々に後方や側方の音を大きくしない状態になります。物凄く騒がしい環境になると目の前の音を増幅して、横や後方の音は大きくしません。最新の補聴器はもっと高度に複雑な処理を行っていて、音の環境を判断しながら声や雑音を聞きやすい状態に整理して音を届けることが出来ます。

耳の中に完全に隠れる耳穴型補聴器(CIC)は耳介の音を集める機能がそのまま使えるので、ほとんどの機種が片耳1つのマイクになっています。耳介が指向性の機能をしているので2つのマイクが不要なためです。

指向性も欠点があり、騒がしい状態だと横や後方の声を増幅しない状態になる為、後方からの呼びかけなどに気付きにくくなってしまう事です。もし聞こえにくい方がいらっしゃいましたら、なるべく正面でお話して頂くよう配慮をお願いします。

 

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